自宅PC環境の刷新 ー 企画設計
2014/05/15
普段はMac使いですが、自宅の環境はサーバ、デスクトップともにLinuxです。
サーバは、玄箱HG⇒玄箱Proを長年愛用してきましたが、ここに来て,単発HDDではバックアップが心もとないのと、様々なことに挑戦するには非力すぎるため、まっとうなPCサーバを組むことにしました。
サーバのシステム構成を検討するにあたり、いくつか要件を設定しました。
ハードウェア要件
- 安定して動作すること。玄箱Proと同程度の安定性。
- 省電力であること。玄箱Proには及ばずとも、アイドル時20W/h以下の消費電力に押さえたい。
- パワーが必要な時には、常用している Mac Book Air (Mid 2011) Core i7 1.8GHz程度には頑張って欲しい。
- 通常の運用状態で玄箱Proなみに静音であり、フルパワーで動作しても1m以遠であれば、ファンの音などが聞こえないこと。
- Blu-ray Discによるバックアップができること。
- 合計8TB/RAID5のHDDを搭載できること。(現状は2TBの単発なので、容量は4倍確保したい)
ソフトウェア要件
- 仮想マシンを2つ以上稼働できること。
- NASとして稼働し、Apple Time Machineのバックアップストレージになること。
- Webサーバを運用できること。Railsがストレスなく動くこと。
- mt-daapdで iTunesサーバになること。
- サーバ自体で音楽再生ができること。
その他要件/趣味的要求など
- 予算は全体で10万円以下とする。
- 最新のテクノロジが盛り込まれた Haswell を使ってみたい。
- Intel Rapid Storage Technology でRAID構成を組んでみたい。
- USB 3.0とSATA3(6Gbps)が必要十分に搭載されているものが欲しい。
- FreeNASでiSCSI Targetを動かしてパフォーマンスを見たい。
上記の要件から導き出されたシステム要求は以下の通りです。
ハードウェア要求
- SSDはやめ、技術的に安定していて信頼性が高いNAS用のHDDを使う。頻繁に起動するわけではないので、SSDが活躍できる機会は殆どありません。
- 発熱が少ないCPU、メモリ、チップセットを用いる。できるだけ新しいチップセットの方が良いので、Haswellとする。
- CPUは、TDP30W程度とする。
- 低発熱/低消費電力のために、マザーボードはmini-ITXフォームファクタとする。
- 仮想マシンを動作させるため、メモリは16GB搭載する。
- メインのストレージは、3TB/本とし、4本搭載してチップセットのRAID機能でRAID5を組む。都合9TBとする。
- Slimでも良いのでBlue-rayドライブを搭載するスペースがあること。
ソフトウェア要求
- 安定して動かしたいので、ベースOSは CentOSとし、バージョンは最新のものを用いる。
- kvmによる仮想化を行なう。
- 仮想マシンでFreeNASを動かし、iSCSIターゲットを稼働する。
- Webサーバ用に、仮想マシンでCentOSを動かす。Webサーバ上にFreeNASのボリュームをマウントして,OwnCloudでインターネットからアップロードや同期ができるようにする。
- FreeNASでBlu-ray Discへの書き込みができること。
パーツ選定
検討の結果、主要パーツについては以下のものをチョイスしました。
パーツ | メーカー | 型番 | スペック |
Case | Lian Li | PC-Q28B/A | 外形:(W)274x(H)399x(D)359, 3.5inch x 6本 + 5inch x 1本 |
M/B | Asus | H87I Plus | Intel H87 Chipset, 6 × SATA3 6Gbps, 6 × USB 3.0 |
CPU | Intel | Core i5 4570T | TDP 35W, 2 Core/H.T. 4Core, Clock 2.9GHz-3.6GHz, Chache 4MB |
Memory | UMAX | Cetus DC DDR3-16GB-1600 | DDR3-1600(PC3-12800)2 × 8GB |
起動用HDD | HGST | 0S03620 | SATA600, 500GB, 7200rpm, Cache 32MB |
ストレージ用HDD | Western Digital | WD30EFRX | SATA600, 3TB, Cache 64MB、計4本 |
電源ユニット | Scythe | SPGT2-600P/A | 600W, プラグイン |
マザーボード、CPUに関しては要件に合う選択肢は限られるため、すぐに決まりました。
HDDは一択です。問題はケースでした。
このケースは、mini-ITXなのに、ストレージ搭載本数を優先してケースがやや大きくなり、Micro-ATXのミニタワークラスですが、3.5インチで6本搭載可能とのことで、目的の容量がRAID5で確保できます。
まだ5インチベイが空いており,ここにスリムドライブと2 × 2.5インチを搭載することが可能です。
Blu-rayドライブについては、後日選択することとして、インストール用にはメインマシン(AMD Phenom-II X6-1065T, Fedora18)で使っているPioneerのBR206を仮移設して対応することにします。
パーツを調達し、組み立て編に続きます。